第63回放送番組審議会 議事録 | 番組審議会 | ミクスネットワーク

あなたがニュース あなたの街のブロードバンド、ミクスネットワーク

第63回放送番組審議会 議事録

日時
令和7年8月25日(月)11:00~13:00
会場
ミクスネットワーク 4F 会議室
出席委員
青山恵美子・市橋章男・本田みさ江・木村康平(代理:遠藤元志郎)・前田晋作・関広子(代理:加藤富子)・北村史子・萩原幸二・柏木典子(順不同/敬称略)
欠席委員
長坂秀志
事務局
ミクスネットワーク編成部/石川康雄・加藤理恵

進行

1.あいさつ

はじめに森﨑社長よりご参集頂いたお礼と挨拶が述べられた。
当社が昨年、トヨタ自動車と中部電力などの合弁会社であるCNCi(コミュニティネットワークセンター)グループに加盟し、体制が変わったこと、今年の6月CNCiの社長が変わったことから、当社の会長も変わったことなどが報告され、さらにより一層お客様を増やしていくことを目的に、積極的に営業活動をしていることが説明された。
現在、岡崎市内172,000世帯のうち、総接続数は66,000世帯、その内訳は、テレビ37,000世帯、インターネット27,700世帯、電話17,700世帯ほどとなっている。現在、固定電話を使われる若い世代は減ってきているが、まだまだ重要と考えている方も多いため、テレビ・ネット・電話をセットでご利用いただけるプランを積極的に販売している。
また、加入者向けに制作しているコミュニティチャンネルも大事なことと考えており、そのPRの一つとして、今年初めて、岡崎の花火大会にエントリーし、スターマインを協賛させていただいた。花火大会の模様は生中継をし、多くの人に見ていただけたと思う。多くの方に見てもらえるよう、より良い番組制作をしていきたい。
最後に審議委員の皆様に、この放送番組審議会で忌憚のないご意見をお願いしたいと挨拶し退室をした。

その後、市橋章男氏を会長に、青山恵美子氏を副会長に選任し、議題に移った。

2.議  題

(1)番組視聴

「まったりオクオカ暮らし」(7月28日~放送分)「田んぼで生き物調査!」
オクオカとは、岡崎市の中山間地域の愛称で『岡崎の奥座敷』を意味する。岡崎市の半分以上を占める「オクオカ」でまったり田舎暮らしをお届けするスローライフな番組。オクオカでの農作業等を通じ、豊かな自然と、その魅力を伝える。

(2)番組意見

市橋会長より、視点を絞って話を進めたいと提案された。
 地域のケーブルテレビが果たす役割とは?
 岡崎のミクスが地域に果たすべき役割は何か?
 この番組は何を狙っていたのか?どのように感じたか?

…問題の定義として二つの視点がある。
テレビが果たす役割の一つに「次世代にどう伝えていくのか」という課題がある。今、次世代への継承がうまくいかないことが多い。例えば、農業については後継者が減っている。多くの産業でも同様で「なぜ魅力が伝わらないのか」「どこに問題があるのか」、魅力を伝えるのは、個人個人の働きでもあるが、メディアの伝え方も大事なポイントとなると考えている。

 喜びを得るためには、大変なこともある。この過程までにくるには大変なことがあった。
 喜びは、生き甲斐なのか、楽しみなのか。
 苦労ばかりをクローズアップすると若い人に伝えられないのではないか。
 楽しいものを見せていく方が良いのではないか。

このような観点から意見が交わされた。

1) 大変、大変と言うことだけを伝えていくような、苦労話ばかりだと、若い人たちにどのように伝わるのか。労働に対する報酬を考えると、若い人たちに魅力が伝わらないのではないかと思う。ただ、岡崎に“あんなところがあったんだ”ということや、給食で「ミネアサヒ」が出されていることから、普段食べているもののルーツを見られたことは、関心を持ってもらいやすいのではないかと思った。地元への愛着という観点からは一役買ったのではないかと思う。

…今の問題からすると、番組内で荻野さんから何を引き出せばよかったのかというのが課題になると思う。

2)緑豊か、水が清らか、空気がきれいという田舎暮らしの素晴らしさをもっと伝えていけると良い。岡崎にもこんな田園地帯があるというのは知らない人が多いと思う。他地域からの転入、街の中から田舎暮らしをしたいと思う人たちは多いと思う。農業をやったことがない人も多いと思うが、地域の人たちに教えてもらいながら農業をして、若い人たちが空き家などを使用しながら転入できるようにするなど、勧められるようになると良い気がする。全く田舎ではなく、すぐ近くに都会もあるというところで、人口が増えるというようにPRしてもらえると良いと思った。

3)民放番組の「人生の楽園」に似ていると思った。
番組は綺麗にできていると思った。苦労な点が取り上げられず、良いところばかりが強調されていると感じた。
米農家をしており、過去にジャンボタニシにより、1坪ぐらいの面積を食べられてしまったことがあり、とても大変なであった。今回の農家さんもそういった苦労の点を見せられたらよかったと思う。
住んでいる地域の小学校では、これまで学校田の田んぼの草抜きは老人クラブがやっていたが、今年からは子供がやることになった。子供にも経験させるのは良いことだと思う。

4)出演していた荻野さんは元学校の先生で、現在は農業をされて町おこしをされていると聞いていた。定年を迎えたときに、移住まではいかなくても週末ごとに足を運ぶとか、近場にスローライフができるところがあるよ!と知ってもらう良い機会になったと思う。若い世代にも将来的には響くと思う。ここに行けば、子ども達は生き物と触れあえる。若い人たちには年を重ねてもスローライフを送れる場所があると伝えられるきっかけになったと思う。

…荻野さんは元教員で、番組の中でも嫌なことは1つも言わなかった。そこが荻野さんらしいと感じた。

5)若い世代は、苦労、泥臭い、汗臭いに、積極的に参加しない傾向がある。
また、参加する意味や金銭的な視点からシビアに捉えることが多いと思う。昔は、とりあえず参加してみるということがあった。今の若い世代に響くのは難しいので、この番組で訴えても難しいというのが正直なところ。ただ、体験することにより何人かの1人がやってみようとなったりすることもある。具体的な地域や内容、条件などを伝えたりすることで、番組を目にした人の中には、響く人も出てくるかもしれない。
子供も大人にも多角的に体験できるようになると良いと思った。

6)番組の中には出てこなかったイノシシとの戦いなど、苦労部分が見られると良かった。
リポーターが、良きタイミングで受け答えができていて良かったと思う。
しかし、お箸をもってお話をされている部分は行儀が悪いと思った。箸をおいてお話をするなど気を付けるようにできると良い。
1回の放送で、お米が食べられるようになるまでの流れを説明するか、または何本かに分けて、田植え、稲刈りを取り上げるなど、米作りの一連の流れも紹介できると良いと思った。
このような山里にある小学校に越境して通う子供たちもいるため、そのような視線からも何か番組ができると面白いと思った。
タイトルの「まったり」と言うのは良いと思った。とても番組の雰囲気に合っている。
しかし、その魅力を伝えるとなると、荻野さんが農業に対してどんな魅力を持っているのかなど、荻野さんの言葉として触れられていると良かったと思う。

7)田んぼの生き物の調査と米農家について紹介されていたが、ちょっとぼけてインパクトに欠けると思った。苦労の中で栽培しているというところがあると、見る目線が変わってくると思う。また、そこまでに至った経緯があると見どころになると思う。将来を考えると、子供の出演があると良かったと思う。全体的に見ると楽しくてよかった。
荻野さんがとても一生懸命農業をされていることはわかったが、太陽の恵み、水の恵みなど、恵みに対して感謝と言うものへの結びつきがあると良いと思った。
さらにやりがいなどを伝えられると良かった。

8)苦労な点も多いと思うがテーマ通り単純に豊かな緑と自然が伝わった。岡崎にこんな癒される場所があるんだなと感じられてよかったと思った。

9)思うことは2つあった。
1つは、自分がやってきた時よりも、今の若い子はいろいろなことに対して深く入り込んでいる。昔は、給料があれば生活できるが昭和の時代だった。今は、探究心もあって頑張っていると思う。高校野球1つ見てもそう思う。
2つ目は、ITが発達して、合理的に考えなければいけないということ。どうしたら収益を得られるのか、効率よくできるのか、それが実現できるかどうかが今の若い人たちに響くことだと思う。そういう問題を今日の意見のように投げかけていただける番組作りは、地域に根差した番組作りだと思っている。対立意見が出るぐらいの番組作りが良いと思う。

…一つの言葉、映像の重みをあらためて認識し、今回いただいた貴重なご意見を今後の番組作りに活かしていきたい。

5.閉 会

石川部長が今回参集して頂いたお礼と積極的なご意見ご感想などに対する謝辞を伝え、放送番組審議会を終了した。

以上を明らかにするため、議事録を作成する。


令和7年8月25日
ミクスネットワーク株式会社 放送番組審議会
会     長    市 橋 章 男
ミクスネットワーク株式会社 会社代表
代表取締役社長    森 﨑 健 吾